低濃度アトロピン点眼薬による近視進行抑制治療
治療の目的及び内容
本治療は低濃度アトロピン点眼薬を点眼することで、小児の近視進行を抑制することを目的とするものです。低濃度アトロピン点眼液発売前の臨床試験において、点眼を行わない場合に比べて、小児の屈折値の進行や、眼軸長の伸びを抑制することが確認されました。
本治療は、近視の進行を抑えることを目的としていますが、完全に近視の進行を止めることはできません。
また、この治療は視力を回復させるものではありませんので、その点をご理解ください。 したがいまして、本治療を行った場合でも、近視の程度に応じて眼鏡等での視力矯正が別途必要となります。
治療法および治療に要する費用、期間・頻度
低濃度アトロピン点眼薬による治療は自由治療(公的医療保険の対象外)です。 検査・薬剤費用は全て自由診療となります。投与中、低濃度アトロピン点眼液が原因と考えられる副作用について治療が必要になった場合も、すべて自由診療となります。
1)治療に用いる薬剤:リジュセアミニ点眼液0.025%
通常、1回1滴を1日1回就寝前に点眼します。
2)治療スケジュール・費用
検査後、適応と判断されれば治療開始となります。
副作用がなく、治療継続に問題なければ、定期的に効果をモニタリングします。
治療回数は3回、治療期間は約2年であることが通常です。なお、3回目の治療以降は3ヶ月毎の定期的な通院が必要で、12歳くらいまでは治療を継続することが望ましいです。
治療スケジュール | 費用(税込) |
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初回 | 診察・検査費用2,000円 + 点眼薬費用4,500円(1箱) |
2回目(初回から1ヶ月後) | 診察・検査費用2,000円 + 点眼薬費用13,500円(3箱) |
3回目(初回から4ヶ月後) | 診察・検査費用2,000円 + 点眼薬費用13,500円(3箱) |
※受診毎に、診察・検査費用(税込2,000円) 及び 点眼薬費用(1箱4,500円)が必要となります。
3)主な副作用・危険性
主な副作用として、羞明(まぶしく感じる)、霧視(かすんで見える)があります。
他に、視力障害、頭痛、眼瞼湿疹が起こることが報告されています。
また、治療を途中で中止すると、近視が急激に進行する可能性があります。
これらの症状、その他にも何らかの異常が現れた場合には、直ちに医師にご相談ください。
問い合わせ先
ご不明な点がございましたら下記までご連絡ください。
板東眼科 TEL 088-695-5139