白内障
白内障とは、水晶体が年齢とともに白く濁って視力が低下する病気です。
水晶体とは、目の中でカメラのレンズのようなはたらきをする組織で、外からの光を集めてピントを合わせるはたらきを持っています。
通常は透明な組織ですが、白内障では白く濁ってしまうため、集めた光がうまく眼底に届かなくなり、次のような症状が引き起こされます。
白内障の代表的な症状
視界が全体的にかすむ
視力が低下する
光をまぶしく感じる
暗いときと明るいときで見え方が違うなど
白内障手術の流れ(日帰り手術)
白内障の手術は主に、濁った水晶体を超音波で砕いて取り出し(超音波水晶体乳化吸引術)、眼内レンズを入れるという方法で行われています。白内障が進行して、核が固くなっている場合は、水晶体の核を丸ごと取り出すこともあります(水晶体嚢外摘出術)。






手術は局所麻酔で行われます。手術時間は目の状態により異なりますので、お尋ねください。白内障の手術は進歩し、材質のよい眼内レンズも開発されているので安心して手術を受けて下さい。手術を受けるときは不安にならずに精神的安定を心掛けましょう。
単焦点・多焦点眼内レンズ
眼内レンズの種類や度数は患者様の目の状態やライフスタイルに合わせて選びます。 白内障手術で目の中に入れる眼内レンズは主に以下の2つのレンズに分けられます。
単焦点眼内レンズ【保険診療】
遠くに焦点を合わせた場合は、手元にはピントが合わないため、術後に老眼鏡をかける必要があります
多焦点眼内レンズ【選定療養】
ピントが遠くと近くの両方に合っているため、術後に老眼鏡をかける頻度を減らすことができます
多焦点眼内レンズの見え方の注意点
術後にコントラスト感度が低下することがあります。
夜間に光視症(ハロー・グレア・スターバースト)を感じることがあります。
個人差がありますが数ヶ月で慣れて症状は軽くなります。
多焦点眼内レンズの手術費用について
多焦点眼内レンズを用いた白内障手術は、厚生労働省が定める選定療養対象となりました。
選定療養は、患者様が通常の手術費用とは別に追加費用を負担することで、保険適用外の治療を
保険適用の治療と併せて受けることができる医療です。


当院では多焦点レンズの種類により、以下の金額をご負担いただきます。
多焦点眼内レンズの種類 | 片眼金額(税込) | |
---|---|---|
3焦点眼内レンズ 遠方、中間、近方にピントが合う |
クラレオン | 25万円 |
クラレオン乱視用 | 27万円 | |
連続焦点型多焦点眼内レンズ 遠方から手元まで連続的な見え方 |
オデッセイ | 26万円 |
オデッセイ乱視用 | 28万円 |
水晶体再建術(保険診療)の費用
1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
---|---|---|
約20,000円 | 約25,000円 | 約50,000円 |
※保険診療の部分は高額療養費制度の適応となる場合があります。